らいてぃん・とぅないと

主に眠れない夜に、筆は進む。

19年プロ野球キャンプ前考察:読売編1

前回西武に関する記事を書いて、キャンプ前考察もいよいよ最後の一球団となった。これまでの記事では各球団のファンになりきってフロントにより重要視して欲しいポジションなどを書いてきたが、読売の場合はなりきるまでもなくファンであるから、他球団よりしっかり考察しなければならないと思っている。ということで、「一番重要と思うポジション」と「他のポジション」で分けていたのを、少し形を変えて各ポジション毎にタイトルを振りながら書かせて頂きたい。

◎外野手
○「レギュラー」というものは…
丸選手が読売移籍を決断した時に、新たな読売の外野手陣営について考えたのだが、その際、広島に移籍した(当時はまだしてない)長野選手に関して「『去年の彼は一軍にいて差し支えない選手だったか』と言われると迷わず首を縦に振るのだが『去年の彼は外野のレギュラーだったか』と言われると首を傾げたくなる…」というふうに感じていた。その理由が「去年の外野手メンバーのうち長野選手は、打率や打点などの数値はもちろん、ギリギリでなく余裕の規定到達をしていなければならなかった」のではないかということからである。レギュラーという言葉は、きっちり規定打席に乗せた上で三割付近の打率やチーム内三傑ぐらいに入る打点、本塁打数を残す選手に使うものと思うのだ。
外野の枠は左中右の三枠。去年時点で、長野選手の対抗馬となる選手は陽選手、ゲレーロ選手、亀井選手が主だった(他の外野手は若手が多くもちろん負けてる場合ではない)。この中で亀井選手だけ左打という事で、彼で一枠使うのは想定可(実際、亀井選手は規定到達した)。残る枠は二つに減るが、三人の中で明らかに不利な選手がいる。当然外国人枠の問題を避けて通れないゲレーロ選手である。去年はこれにより、途中で投手事情が苦しくなった結果枠の都合で一時期一軍から離れている。これに加えて陽選手が開幕してしばらくした時に不運な死球による負傷をしたこともあり、「陽選手とゲレーロ選手のどちらかがいない」という期間はけっこう長かった。これらの事情を踏まえると、16試合ほど背中の張りで一軍にいなかったとはいえ長野選手には規定打席をある程度上回る出場(具体的には500打席ぐらい、もし怪我ナシなら560打席ぐらい)はして欲しかったというのが私の意見である。
補償となっても仕方がない、とまでは思っていないが、もう30半ばとして迎える今年でも毎年恒例の春先の不調に陥るようなら、原監督も少し言っていたように夏まで別の人に任せるということになるのは仕方ない、とは思っていた(それゆえ、「丸選手を獲得して陽選手はどうする」みたいな意見にも、「陽選手は元々右翼中心でプレーしていたり、読売入団後割と何度も右翼でノックを受けていたことから、右翼手起用をしても大きな問題はないと思う、むしろ長野選手とゲレーロ選手(←やはり外国人枠の都合があるから)の方が危うい」と反発していた)。
上記の内容は長野選手が移籍していなくても書くつもりだった。こうは言ったがそれでも面倒見なども含めた様々な面から、一軍にいると嬉しい存在であり、移籍が惜しくないなんてことはないし寂しいのは間違いない。が、本来は上に記したような意味での「レギュラー」を様々な補強を行う前からガッチリ掴んでおいて欲しかった存在。広島ではせっかくなので先程挙げた「規定打席を余裕で超える」に加え「フル出場」を色々な外野手がいる中で達成して、まさに広島外野手のレギュラーであった丸選手の穴を埋めるのに貢献して欲しい。

○今年の各選手の目標
長々と書いたが、これではほとんど今年のことに触れていないので、ここからは本題に戻る。
まずは陽、丸、ゲレーロの三選手の目標として、「三人のうち二人規定到達」と「亀井選手を極力スタメン出場させない」この二つとして欲しい。まずは前者。実は去年セ・リーグで唯一これを達成出来ていなかったりする。全員規定到達すれば万々歳だが、怪我や不振もあるので三人中二人。逆に言うと三人中二人は達成出来るぐらいには怪我や不振がないようにして欲しい。それが出来るなら打率などの数値はついてくるはずだ。続いて後者。別に亀井選手が嫌いな訳では無い(むしろ縁の下の力持ち的存在で好感度最高)。年齢と代打成功率の高さから代打の神様にピッタリなので、比較的若い三人にスタメンを任せてここぞで亀井選手、という戦い方が出来れば理想的だと思うのである。
次に若手選手の目標。恐らく陽、丸、亀井、ゲレーロの四選手に加えて、もう一、二人は一軍登録することになると思うのである。この一、二人の枠をしっかり勝ち取って欲しい。その為にはキャンプでも二軍でもしっかりアピールして、監督に「代走として使えそうだ」「代打や守備固めで使えそうだ」と思わせるのが大事だ。長野選手が移籍したが逆に言えばそれだけ若手選手はしっかりプロテクトされたということ。ファンやフロントの期待にしっかり答えられるように準備して頂きたいところだ。

○期待の若手
以下に期待したい若手選手とその選手に期待する役職を記す(もちろんここに書いていない選手にも期待している)。
・長野選手の後継として期待
和田恋選手と慎吾選手。将来的に長野選手より高い本塁打数と得点圏打率を一軍で記録出来れば完璧。
・代走守備固めとして期待
重信選手と松原選手。俊足を生かした打撃も兼ね備えられれば最高。


〈次回へ続く〉