らいてぃん・とぅないと

主に眠れない夜に、筆は進む。

19年プロ野球キャンプ前考察:オリックス編

前回は横浜に関して、今年のポイントになると思うポジションとその他について書き記した。今回はオリックスについて書いていこうと思う。
まず初めに書いておきたい事がある。12球団同じような形で「このポジションがポイント」と「他のポジションについて」を書こうと思っていたのだが、オリックスだけどうしてもそれより別な観点でものを言いたいので、少し違う形をとらせていただきたい。

オリックスのここに注目したい!
去年のオリックスは四位だった。一昨年と合わせると二年連続の四位である。もちろん四位で満足せずに先へと駒を進める必要があり、その為には現存戦力に上乗せする補強や更なる育成が欠かせないのだが、なんと去年のオフは浅村選手の補強失敗に加え、特に主力級選手の補強が出来ないまま現主力で替えがきかないと言って差し支えない選手が一気に三人も抜けてしまった。これはなかなか見た事ない緊急事態だと思う。
その選手というのが西、中島、金子の三選手であるが、二桁勝利の西選手はもちろん、全試合のうち過半数に出場し251打席に立った中島選手と今年こそ4勝だったが去年きっちり二桁勝利を納めた金子選手の退団は、代わりがスっと出せそうならまだしも代わりがいない以上、痛手と思わない方がおかしい。私は「功労者の賞味期限は三年で、三年あまり活躍出来なかったら仕方がない」と思っているのだが、皆最近まで結果を残していない年の方が少ないぐらいだ。

ポジション別で考えるとそりゃ主力級が二人も抜けた先発が一番ポイントだと思うのだが、私はそれ以上に、上記三人+去年チームを去った他の選手、特に金子選手に代わるチームのリーダーを育成するのが急務ではないかと考える。
この話をするにあたって、あまりにも注目されていない「これはやばいんじゃないかな」という事がある。それはオリックスの年俸事情についてなのだが、日本人の年俸上位十人の中に、今年でプロ三年目という若手選手が二人も入っているのだ。更に四年目の選手も二人おり、実に十人中四人が若手という事になっている(しかも十一位も四年目、十二位も三年目という)。若手中心とよく言われる球団が他にあるが、こんな年俸順位の球団はここだけであり、異様としか言えない。

野球以外でも給料というのは勤務年数と共に上がるのが基本で、やはり高年俸の選手はある程度長期間の活躍をしている(FA戦士もそういうところが高く評価されるものである)。そしてそのような選手は自然とチームリーダー、チームの顔となり、ゆくゆくはコーチ等を引き受けるものだ。上記の事から、今のオリックスにはこのような選手がすごく少ないのを痛感する。まずオリックスが頑張って欲しいのは、ポジションはどこでも良いのでチームを引っ張れるぐらいの選手を一人と言わずしっかり育成して欲しい。補強の成功率があまり高くない以上は育成で何とかするほかない。このような選手を育てられれば、チームが強くなるだけでなく、将来更に若手を育成したり、監督やコーチの候補を探したりするのに少しは困りにくくなるはずなのである。もちろんこれは来年だけでは難しいけれども、何年か後には必ず達成して欲しいと願う目標である。