らいてぃん・とぅないと

主に眠れない夜に、筆は進む。

19年プロ野球キャンプ前考察:ヤクルト編

プロ野球キャンプ前考察第四弾。前回はオリックスについて考察(というより球団に対する訴えみたいな)記事を書いたが、今回は最下位から見事二位にV字回復したヤクルトについて書いていく。

○ヤクルトのポイントは三年ぐらい前から同じ?
ヤクルトの弱点。「先発」。以上。
……とだけ言ってしまうと「そりゃそうだろ」で終わってしまうので、どう弱点なのかを簡潔にまとめると「信頼度の高い若手・中堅先発がとにかく少ない」とでも言えるだろうか。これは三年ぐらい前から割とこうであり、ヤクルトの先発事情の最も悩ましいところ。
まず投球回数に重きを置いて考えてみる。ある程度若くて一番信頼度が高いのは小川選手だと思うのだが、彼でさえも投球回÷先発登板数がちょうど6である。この数値は、オフに秋吉選手を思い切って日本ハムに送り出して高梨選手を獲得したが、その高梨選手より低かったりする。他の若手・中堅選手は軒並み一度の先発登板につき5回持つかどうかという感じであるので、皆まずはしっかり信頼度を高めて先発ローテの枠を確実に勝ち取り、ベテランの石川選手や外国人選手の負担を減らすことからであると思う。
次に勝敗数に注目する。去年のヤクルトは最終成績が75勝66敗2分で貯金9だが、先発を見てみると小川選手の貯金3が上限という感じなのが気になる。これはチームが打低で得点力不足だったというのなら打線が悪いのだが、チーム得点は二位で全然悪くないのを見るとやはり先発投手陣自体に問題があるだろう。少なくとも貯金5以上の選手は現れて欲しい。
得点力をとにかく上げて多少失点が多くても勝てるようにする野球は見ている方は楽しいかもしれないが、如何せん打線は水物であるからいつ調子が急降下して負けが込むかわからない。堅実に上を目指すならやはり長らく課題となっている先発の強化は避けられないだろう。

○他のポジションについて
・外野手
青木選手の加入により、坂口選手を一塁に回せるほどになった。とはいえ現主力以外はまだまだな面が多いので、もし誰かが怪我したりした時にスっと入れるように準備するのが大事だろう。

内野手
一番楽しみでもあり一番心配でもあるのが三塁手。怪我がちな川端選手や大引選手の後継として村上選手は非常に期待できる。だからこそ彼まで怪我がちになるのだけは避けて欲しいところなのだ。

・捕手
去年終盤、井野選手(元読売なので応援している)があんなにスタメンで出るとは思わなくてビックリしたものである。私は嬉しかったが、球団的には複雑なのではなかろうか。これはどの球団にも言えることだが、代わりが効きづらい以上正捕手が予想外の不振となると他のポジションより余程痛い(代わりがスっと効く正捕手は、その球団の捕手レベルが相当高くなければまず正捕手として問題があると思う)。中村選手には打撃面に加えポイントとなる先発投手のサポートも含め、もう一度輝きを取り戻して貰う必要がある。

・中継ぎ
秋吉選手を放出したとはいえ、楽しみな若手選手や心強いベテラン選手が現存及び加入している。若手にせよベテランにせよ懸念事項はやはり「酷使」であり、多くの試合に登板するのは凄いことだがそれによる怪我のリスクも高まるので、選手生命を短くしないようにしっかり限界を見極めて起用して欲しい。

○おまけ:読売ファンとして
今年は菅野選手を出さずに小川選手に勝って欲しいところ。鍵となるのは左打の選手で、特に正二塁手候補の尚輝選手と長野選手の後継候補の重信選手に期待したい(残念ながら丸選手は広島時代から小川選手が苦手みたいな話を聞いた)。