らいてぃん・とぅないと

主に眠れない夜に、筆は進む。

19年プロ野球キャンプ前考察:読売編2

〈前回の続き〉

内野手
○先輩に倣って継続した活躍を
去年の内野手は和真選手に尚輝選手、俊太選手と新戦力が盛りだくさんで見てて楽しかった。特に和真選手が22歳という若さで打率三割、本塁打30、打点100というとてつもない成績を残したのは本当に素晴らしいとしか言い様がない。
二軍で結果を出し、一軍で結果を出すことが出来た後にやる事は一つ、「一軍で結果を出し続ける」のみである。和真選手は去年はシーズン途中から四番を担ったが、今年は間違いなく初めから四番を担うことになるだろう。本人も目標にしていたが本塁打40、打点120を是非達成して欲しい。尚輝、俊太両選手は今年も正二塁手の座をかけてせめぎ合うことになる。互いの良いところを吸収しながら、より多く出塁し、より多くファインプレーをしてもらいたい。

○他の若手、新戦力について
上記三人の他にも内野手は大幾選手、山本選手、若林選手などまだまだ若手選手が沢山いる。内野手はスタメン四人+控え三人の一軍登録が濃厚で、スタメンとして和真、尚輝or俊太、坂本、ビヤヌエバの四選手、控えとして尚輝or俊太、中島の二選手を一軍登録したとしても一つ枠が空く。今のところサブ役として非常に使い勝手の良い大幾選手が少しリードしている感じがするが、他の選手も負けじと頑張って欲しい。「ずっと一軍、それでなくとも少しでも長く一軍」というのが目標であるのは若手も新戦力も同じである。
また、外野手登録の和田恋選手が一塁起用されることがあるかもしれない。ビヤヌエバ選手や他の外野手に挑戦状を叩きつけられるようにしっかりやって欲しいものだ。

◎捕手
○私が考える「理想の第二捕手」
一昨年のオフ、40代の相川選手の引退と当時36歳の實松選手の退団により小林選手が捕手最年長となり、ドラフトで新たに二人の捕手を獲得した時、「小林選手が後輩に色々教えなきゃな、でそれで第二捕手が出てくればな」と思っていた。もしこの体制で小林選手が攻守共に正捕手として申し分ない仕事をして、宇佐見選手がそれを見て第二捕手として育ったらどんなに素晴らしかっただろう。だが現実は甘くなかった、というより、捕手育成の難しさを改めて痛感した。小林選手はまだ「教えられる側」だなと思った。
何故上手くいかなかったのか、というのを他球団の捕手事情を参考に考えてみると、「第二捕手が経験豊富で正捕手に色々教えることが出来て、且ついつでも正捕手と代われる(=正捕手になれる)選手」である球団が捕手をストロングポイントにしているのでは、という結論が出た。例えば広島は會澤選手を石原選手が支え、西武は森選手を炭谷選手が支え、ソフトバンクは拓也選手を高谷選手が支え、という感じである(阪神編、西武編でもこれについては少し触れている)。このことから、この条件を満たしている捕手が球団にいない時点で、捕手で苦戦するのは仕方ないんだと考えを改めるに至った。それと同時に、第二捕手が一年目の選手というのはいかに「緊急事態」であるかもよくわかった。
炭谷選手の補強の一番の価値は、この体制をとれる事にあると思う。経験を小林選手に伝えてもらい、小林選手が厳しそうならいつでも代わってもらえるし、逆に本人が厳しそうなら小林選手と代えられる。ただ小林選手をスタメンで出し続けるだけで正捕手として育成しきれれば話は早いが、それが出来るなら各球団に捕手は五人以上も必要ない。炭谷選手が先輩としてアドバイスをして、且つライバルとして立ちはだかる。これによって小林選手が育てば今度は次の若手捕手にとっての先輩・ライバルになれる。読売は長らくほぼ阿部選手だけで戦ってきたが、今は捕手一人制の時代では無いと思うから、幻影を追い過ぎずに時代に沿った育成方針で堅実に育てる事が大事ではなかろうか。

○小林、炭谷両選手以外の捕手について
阿部選手はどうか無理だけし過ぎないようにして欲しい。怪我で何も出来なくなって終わるのは絶対つらいから、それだけはないように祈っている。
大城選手をはじめとする若手捕手陣は、いきなり一軍を狙うよりまず二軍でリードやキャッチング、盗塁阻止などの経験を積んで欲しい。阿部選手がやり切って引退、という時に誰か出てきてくれればOKである。

〈次回へ続く〉